精神療法でわたしは変わった 2
「よい子」の危うさ
著者 | 増井 武士
解説 | 神田橋條治
¥1,760
- ISBN|978-4-909862-36-5
- 初版発行|2024年07月30日
- 造本|四六変型(方形)判並製
- ページ数|144
- 重さ|200
- 心理
- 心理よみもの/カウンセリング
クライエントの心に“援助者”はどう映っているか? ―― クライエント目線の「相談室のリアル」
クライエント/カウンセラー双方の「生の声」にフォーカス! ――「家族の声」も加わってさらにドラマチックに!!
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内容紹介
精神療法の本はふつう、カウンセラーの目に映ったクライエントが描かれます。ところがこの本では、クライエントの目に映ったカウンセラーが描かれているのです。その希有な“主客転倒”の発想で好評を博している同タイトル前著の魅力に加えて、著者はさらに、斬新な手法を提案します。――学校のなかで「よい子」であろうとする苦難を、クライエントと家族の関わりを展開させるなかで変容させるという、これまでの精神療法には無かったニュー・タイプの手法です。本書も、神田橋條治氏の熱い勧めによって生まれました。
神田橋條治氏「刊行に寄せて」
この症例報告を、クライエントを治療者と想定して再読することで、私たちは新たな知恵を得て素晴らしいスーパーヴィジョン体験となる。
著者紹介
増井武士(ますい・たけし)
1945年生まれ。九州大学大学院博士課程修了。同大学教育学部助手を経て、産業医科大学医学部医学心理学教室准教授。教育学博士(九州大学)。同大学病院精神・神経科および産業医実務研修センターを併任。
日本心理臨床学会常任理事、同学会倫理委員長、編集委員などを歴任。
日本臨床心理士会全国区代議員などを務める。
産業医科大学退職後、九州産業大学国際文化学部教授を経て、
現在、東亜大学大学院客員教授。
著書に『治療的面接への探求』〔人文書院〕、『迷う心の「整理学」』〔講談社現代新書〕、『不登校児から見た世界』〔有斐閣〕、『来談者のための治療的面接とは』〔遠見書房〕、『治療的面接の工夫と手順』池見陽との共著〔創元社〕、『精神療法でわたしは変わった』〔木立の文庫〕などがある。
解説者紹介
神田橋條治(かんだばし・じょうじ)
1937年生まれ。1961年、九州大学医学部卒業。
1971-1972年、モーズレイ病院およびタビストック・クリニックに留学。
1984年~ 伊敷病院(鹿児島市)にて診療。
もくじ
正しすぎる 間違い
親の顔色
友だちの家の温もり
はじめての面接
話しやすい位置の確認
正しすぎるという間違い
「よい子」と よい子
状況に構い過ぎていると
内なる願いへの気づき
家族との心理的距離
心の深いところでくすぶる夢
母の来談と自覚
人目が気になって 苦しい
心のやりくり
暗くてなにが悪いのか
友だちができる
好意と慈しみ
ひとまずの終了
精神療法の 底辺
「私」が私になりゆくこと
卒業論文
良心の架け橋としての仕事
刊行に寄せて (神田橋條治)
図書設計・デザイン
中島佳那子
デザインの特徴
【そっとこだちの】プチシリーズの第3弾。判型は四六判正寸(タテ188mm×ヨコ128mm)のタテ寸法を削った「正方形」に近い変型。コンパクトで「やさしい」印象。カバーのベース・カラーと帯(幅広)の色のコントラストで、くっきりとした表情を。そして、書店さんの棚や読者皆様の書斎に並べた際の「背」のカラー・バリエーションで「シリーズ」感を演出。最大の「推し」の意匠は、カバーのワンポイント意匠に【半透明箔】の「ひと押し」! カバー印刷後のマットニス加工、その上からドイツ製の箔が押されて、細かいドットやラインが角度に拠って輝く趣向。