寄り添うことのむずかしさ
こころの援助と「共感」の壁
編著|祖父江典人・細澤 仁
¥2,970
- ISBN|978-4-909862-32-7
- 初版発行|2023年10月30日
- 著者|著者|成田 善弘・池田 暁史・岡田 暁宜・岡野 憲一郎・木部 則雄
- 著者|川合 耕一郎・近藤 麻衣・住 貴弘・筒井 亮太・浜内 彩乃・福嶋 梓・堀川 聡司・前川 由未子・若松亜矢
- 造本|A5変形(方形)判並製
- ページ数|240
- 重さ|340
- 心理
- 対人援助
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対人援助職が直面している「心理」「医療」「教育」「福祉」「産業」領域のリアリティ
いまさら誰にも相談できない人にもコッソリ読んでほしい
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内容紹介
人に接する際のデフォルトとして《共感》がありますが、私たちはおのずと共感的になれるのでしょうか? それとも共感的な気持に誘導するのでしょうか?――“寄り添い”も、いつの頃からか、よく聞かれるようになりました。私たちには、こうした言葉に弱い面があります。「自分は寄り添えていないのでは?」と、負い目に感じてしまうのです。――この本では、そんな援助場面の「あたり前」を括弧に入れて、日々の「共感しようもない」シーンを、真っさらな目で見つめ直します。心理相談のみならず医療・教育・福祉・産業領域の“リアル”から汲み上げるボトムアップ《共感》解体新書!
著者・出版社からの一言
「そんな考えに“共感”なんて出来やしない!」 「こんな状況でどう“寄り添”えっていうの?」 ――そんな日常場面を振り返る “徹底リアリズム” 実践入門書
著者紹介
祖父江典人(そぶえ・のりひと)
東京都立大学人文学部卒業。現職: 名古屋心理療法オフィス主宰。日本精神分析学会認定心理療法士スーパーバイザー。著書に『対象関係論に学ぶ心理療法入門』(誠信書房)、『レクチュア こころを使う』(木立の文庫)など。
細澤 仁(ほそざわ・じん)
神戸大学医学部卒業。現職: フェルマータ・メンタルクリニック院長、アイリス心理相談室代表。著書に『心的外傷の治療技法』(みすず書房)、『実践入門 思春期の心理療法』(岩崎学術出版社) など。
もくじ
実践編
学校臨床の一事例
学生相談での体験
精神科児童思春期病棟
精神科病棟での経験
開業心理相談室
リエゾン領域の場合でも
産業保健領域における実践
発達障害への寄り添い
在留邦人支援の実践
論考編
前提であり、達成不可能なもの(池田暁史)
共感の在処(岡田暁宜)
S共感とG共感(岡野憲一郎)
なにもできないこと、なにかできること(木部則雄)
図書設計・デザイン
上野かおる
デザインの特徴
一見(写真で見ると)モノトーンで地味な印象もあるが、幾重にも「ひねり」が折り込まれた造本。 まずもって、変則判型がA5判と四六判の特性を表現している(仕上寸法のタテが四六の188mm/ヨコがA5の148mm)。 すなわち、A5判の「専門書」感と四六判の「よみもの」感をともに体現しようという狙い。 次に、波形にカットされたカバーで巻かれた、むきだしの表紙が印刷ではなく「紙そのものの色」で強い存在感を出している。 その表紙の文字は「白箔押し」でクラシカルでシックな調子、対照的に波形カバーはベルベットPP加工によって現代的でポップな肌触り。