マンガ ねこの言いぶん

もしもカウンセラーが耳を傾けたら

作|菅 佐和子/画|おがわさとし

¥1,980

  • ISBN|978-4-909862-35-8
  • 初版発行|2024年06月30日
  • 増刷情報|2nd reprint: 2024.10
  • 造本|A5判並製
  • ページ数|146
  • 重さ|300
  • ねこ漫画
  • カウンセリング

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マンガ ねこの言いぶん

三匹の人間模様ならぬ「ネコ模様」、ニンゲンとの交流“ウラ話”のストーリー漫画(ノンフィクション)。

カウンセラーが三匹の“本音”を傾聴する。新種のアニマル系「当事者」ナラティヴ心理学。

ためし読み

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内容紹介

数多の「愛猫家」にお届けするのは、三匹の人間模様ならぬ「ネコ模様」、人間との交流“ウラ話”の、ストーリー漫画(ノンフィクション)。その醍醐味は、ベテラン心理カウンセラーが三匹の“本音”を傾聴して、ネコと人間の「家族心理」を描き切っているところ。――そんな原作の骨髄を読み抜き“作品化”したのは、京都大学で河合隼雄に臨床心理学を学んだマンガ家。この作品を一読すると、愛しい猫たちの「声にならない声」が聞こえてくるようになります。アニマル系“当事者”ナラティヴ。【巻末に竹宮惠子氏メッセージ】

竹宮惠子氏から ひと言

私にとって猫は、生まれた時から隣にいた動物で、
……生まれたばかりの赤ん坊と猫が一緒にいることについては、「赤ん坊の頭をかじるからダメ!」「バイキンを持って帰るから危険」と、さまざまな言われようだったみたいだけれど、
……おかげで私は“猫カースト"と付き合うのが得意な人間に育ったかもしれません。

竹宮惠子氏から もうひと言

作画のおがわさとし先生は、私が頼み込んで京都精華大学ストーリーマンガコースに入ってもらった人。ミリペンとダーマトグラフが融合したやさしい絵が、この物語とピッタリ合っています。
……猫はたしかに、運命や孤独と「戦わずしてなじんでゆく」術に長けているから、作者の菅佐和子先生の心理学的な考察にもピッタリです。

著者紹介

●菅 佐和子(すが・さわこ)

1949年生まれ、京都大学大学院教育学研究科を修了、教育学博士。愛知医科大学精神科・愛知女子短期大学に勤務。その後、京都大学大学院医学研究科人間健康科学系・関西看護医療大学・京都橘大学の教授を経て、京都大学名誉教授。臨床心理士。

私は、本を読むのが大好きで「将来は物語を書くような仕事をしたい」と夢見る子どもでした。ところが、小学5年生のときに転校して、思いもよらないイジメに遭う体験をしました。SOSを出すすべもなく、心を凍らせてじっと一人で耐えるしかありませんでした。学校からはもとの町に戻り、イジメはなくなりましたが、思春期の入口で失った自己肯定感、人に対する信頼感が当時、回復することはありませんでした。

そんな私が、大学に入って巡り合ったのが、臨床心理学・カウンセリングという分野でした。人と人とが向き合い、対話やイメージ表現などを通して心の傷をいやすという仕事です。私はその分野に出会ったことで「自分が求めているのはこれだ」と感じたのでした。

それから約50年、この道に出会えたこと、そして、大好きな猫たちと家族として暮らせたことが、私にとっての幸せであったと感じています。


●おがわさとし(小川 聡)

1962年生まれ、京都大学教育学部教育心理学科卒業。1997年「水の下の千の夢」(『ビッグコミックスピリッツ増刊』)でデビュー。その後『ビッグコミックスピリッツ』などに短編を発表。京都精華大学マンガ学部マンガ学科/大学院マンガ研究科教授を経て、京都精華大学名誉教授。

著書に『京都 虫の目あるき―みちくさスケッチ』〔とびら社, 2003年〕がある。また“ こころ” をテーマにした書籍の挿・装画を多数、手がける――『現代ひったくり事情』『精神病というこころ』『悪戯文化論』〔新曜社〕、『子どもの心理療法』『傾聴の心理学』〔創元社〕、『みんなのひきこもり』『逃げるが勝ちの心得』〔木立の文庫〕。“からだ”のワークショップ受講記『ナマケモノ先生、こころとからだの学校を体験する』も評判。

人生の師と呼べる交流があったわけではありませんが、私にとっての師を挙げるなら、それは手塚治虫先生と、河合隼雄先生だと思っています。漫画はぼちぼちですし、臨床心理学については不真面目な学生でしたが、その二つが自分の人生に与えた影響は深く大きなものでした。縁あってその二つの間の仕事が出来たのは幸せなことです。

もくじ

プロローグ

第一幕 ヤングケアラーになった僕――誇り高いクロ
第二幕 ひとりぼっちのわたしが…――ソウルメイトのチーコ
第三幕 欲しいものは自分で…――ナンバーワンをめざすミーコ

エピローグ 

すべて実話です(菅佐和子)
はなのこと(おがわさとし)
幾多の猫とその個性とのおつきあい(竹宮惠子)

図書設計・デザイン

中島佳那子

装画・イラスト

おがわさとし

デザインの特徴

装丁のポイント
①クロ猫が漫画のコマから跳び出てきます。
②カバーをめくると表紙で、クロ猫の別の表情が!
③表紙と本文をつなぐ「見返し」に、“ねこ三昧”どたばたシーン集!!

本文のデザイン
★三匹のネコに「三色」の刷り色が充てられています。

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