コロナと精神分析的臨床

「会うこと」の喪失と回復

コロナと精神分析的臨床

荻本 快(編著)北山 修(編著)
飯島 みどり(著)石川 与志也(著)揖斐 衣海(著)岡田 暁宜(著)奥寺 崇(著)笠井 さつき(著)関 真粧美(著)西村 馨(著)山本 雅美(著)
発行:木立の文庫
四六変型判 縦195mm 横124mm 厚さ24mm 272ページ 上製
価格 2,700円+税
ISBN978-4-909862-18-1
初版年月日2021年3月20日

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紹介
人は独りでは生きていけません。誰かと共にいて初めて「私」が生まれてくるのが、人間なのかもしれません。ところが困ったことに「簡単には“生身で”会えない」コロナ時代が訪れました。便利なツールでバーチャルに会えますが、オンラインでどのように“心が通う”かという課題が残ります。

この本では、ひたすら「心の出会い」を眼差す精神分析にヒントを得て、物理的に会えない場で“心が通う”可能性を探します。心理支援職・対人援助職、そして「リアルな対話」を求める方々に届けたい、示唆に富む一冊です。


編集部より

【編者: 北山 修(きたやまおさむ) から一言】

今これは旅先だと思うんだよね。
実生活とか日常とかノーマルとかっていうことが原点で、そこから今は放り出されてしまって、心は浮遊しているわけだよね。勝ってるのか負けてるのか、退却すべきか進むべきか、あるいはLockdownかGo To Travelかみたいな、そのあいだでふらふらしている。浮遊感がすごくあるんだけど、これは「プラットフォーム」を失った“旅先”感覚だと思うんですよね。
旅先での出来事なので、旅先の“浮いた”感覚を自覚して話すべきだと思うし、落ち着きのないこの状態で新しい国の言葉を作り出すのはまだ早い状態だと思うんですよね。New Normal、withコロナなんてことを言っているけど、ワクチンがうまくいけば、withoutコロナになるかもしれないんですよね。今は不確実な状態です。
にもかかわらず、逆に古い言葉で捉え直して、それを新しい文化としてこれからも継続するありようとして捉えるのは、私にはできない。今は旅の途中であって、やがて振り返ると良かったか悪かったか決定されるような話じゃないですか。だから、今こそ“分かれ目”なのかもしれないのです。

そうすると、「現在をとらえる確かさ」って何にあるのかっていうと、やはりそれは〈内的構造〉ということになると思うんだよ。心のなかに構造があるっていうか、心のなかに設定があるということ。「外」の設定が動くときには、心の「なか」に我々がどのような設定を持っているのかが問われる、ということじゃないですか。そうすると、現状としては、外の設定が動いているので、私たちの心で構造化している部分に頼らなければならない、あるいは〝心の地図〞を辿らねばならない状況だと思うんだけど。
そこで、いちばん信じられる〈内的構造〉化の手掛かりは、「知」と「情」と「私」です。精神分析をやっていてよかったなと思うのは、お父さんとお母さんと子ども、超自我と自我とエスとか、あるいは衝動と防衛と不安、私たちは三点を巡って心が構造化されていると教えてくれたことです。

これから行きたいところ(エス)と、それについて不安を伴うことをメッセージとして感じる(超自我)、そしてそれをどう生きるかという〈私〉(自我)この三つを束ねることで、私は心を合成している。「行きたいところ」っていうのは、この本の主題の“あいたい”の向かうところで、そこは究極の「密」な場所。行ってはいけないというのは「コロナ」あるいは「防疫」や、感染してはいけないという要請。であるとすれば、それを〈私〉がどう生きるか。
同調圧力のなかでもっとも無意識化されやすいのが、〈私〉つまり自我だと思うんです。周囲は「自分勝手は許されない」とか言うんだけど、でも、「どこ行きの切符に乗るのか、船に乗るのか、列車に乗るのかっていう最後の選択は〈私〉にあるんだ」っていう可能性を、内側に秘めた思いとして持っていないと、どこかに連れていかれてしまう。同調圧力に乗せられてしまうということがあると思いますよ。


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